正社員としての待遇が欲しかった
法学部卒業後、特にその知識を生かすことなく派遣社員として働ていた30代の女性です。
わたしは法学部を卒業しましたが、学生時代は勉学に励むわけでもなかったので、リーガルに関する知識は一般の方とそうレベルは変わらなかったと思います。
大学卒業時には就職先が見つからず、そのままだらだらと派遣社員として働き続けていました。
特に結婚して家庭に入るような予定もなかったので、一人で生きていく覚悟を決め始めていた時期です。
これからも一人で生きていくには派遣社員の給料(250万円程度)では厳しいので、正社員として収入アップや福利厚生が欲しいと考ました。
実家に住んでいたのでなんとか生活できていましたが、これから先もずっと同じ生活をしていくわけにもいきません。
そこで候補にあがったのが「宅建士」です。
宅建取引士、当時はまだ士業ではなく取引主任者という命名でしたが、この資格のレベルを持っていれば法律の知識があることを履歴書でアピールできますし、他の法学部出身者とも差が付くと考えました。
また、いったん取ってしまえば一生モノの資格です。
不動産関係の仕事に就くにも断然有利ですし、給与アップも見込めます。
(しかも、不動産業界は家賃補助がたくさん出る企業が多い)
さらに将来的には、自分で不動産屋を開業していく可能性も持つことができます。
主婦やシングルマザーの方が正社員として社会にでるためによく使われる「宅建士」ですが、働く女性の味方なのは間違いありません。
法律関係の資格のなかでも、一番取りかかりやすい資格であり、食い扶持につながるものだと思ったので宅建取引士取得を目指しました。
https://takken-dokugakugokaku.com/?p=265
宅建取引士の勉強で工夫や苦労した点
宅建取引士の試験出題分野は権利関係、法令上の制限、宅建業法、税その他の4つの分野から出題されます。
わたしはその時フルタイムで仕事もしていましたし、資格試験取得には効率よく行きたかったので、勉強の作戦を立てました。
そのためにまず、合格体験記を書店で購入し、合格者の効率のよい学習方法をまねることから始めました。
(この体験談もこれから受験する方の役に立つと嬉しいです)
権利関係は民法が絡むため難しくて点が取りにくいことや、民法の少し深い知識を問われた場合のための対策に時間がかかることが分かりました。
そして、法令上の制限、宅建業法、税その他の分野について、まる暗記でカバーできる部分についてを確実に点を取ることが合格を目指すうえで重要であることを知りました。
試験の形式は4択の50問の択一形式で、記述試験はありません。
記述問題への対策の必要がないため、試験勉強にも取り組みやすいのが特長だと思います。
私は教科書のほかに過去問集を一冊買い、繰り返すことにしました。
本気で勉強した2年間
宅建取引士の試験は、毎年10月第3日曜日に年に1回だけ実施されます。
当日の試験は全国各地の会場で一斉に行われます。
私は近所の大学で受けました。
一年目は3か月間で過去問を8回ほど解いた後に挑みましたが玉砕しました。
しかし手ごたえはあったことを覚えています。
一回目の敗因は薄っぺらすぎる過去問集であると考えたわたしはもう少し詳しく内容が記載されている過去問集を購入して勉強しなおしました。
一冊目を8回まわしたので基礎ができていたようで、二回目の挑戦への勉強は難なく行うことができました。
2度目の受験の際は、もうこれ以上受験したくはなかったので、最後の受験にしようと試験前の3か月は土日を全てつぶして試験勉強に励みました。
しっかり対策は行ったうえで試験を受けることができたため、試験当日は緊張しませんでした。
自分の覚えた知識を確実にミスのないように解くことを意識しました。
結果は合格点ギリギリでしたが「合格」。
ようやく試験勉強から解放された喜びと、不動産業界への転職の道が開けたことの安堵から涙が止まりませんでした。
宅建士として不動産業界に飛び込むまで
わたしは法学部出身ながら、知識不足からいまいち胸を張ってアピールできませんでしたが、宅建取引士の資格を取得してからは自信満々で履歴書に記入し、転職活動に挑むことができました。
宅建取引士の資格試験は、経験や学歴、年齢性別などの制限は設けれれていません。
誰でも気軽に受験することができます。
だからと言ってダラダラ受験を続けるのはおすすめしませんが、直に仕事に活かすことを目的とした受験者はもちろんのこと、暮らしに役立つ知識を得るために試験を受ける人も多いです。
しかし何よりも、宅建取引士取得の一番の魅力は、不動産業界への転職の道を開いてくれることです。
不動産業界は平均年収が高いにもかかわらず、「宅建士」を取得すればこれまでの経歴にかかわらず比較的容易に正社員として転職することができます。
正社員として働くことで「育児休暇」「産休」が得られるだけでなく、「家賃補助」が高額なのも不動産業界のメリットの一つです。
もしあなたが、男性並みの収入が必要なのでしたら、迷わず宅建士を取得し不動産業界を目指すことをおすすめします。
管理人「はるめりR」から一言
確かに不動産業界は女性でも男性並み(それ以上も有)の年収をもらいやすい業界ですよね。
もちろん楽な業界ではありませんが、勉強すれば可能性が開けるという意味では夢があります。
試験内容としても暗記ものが大半なので、学生時代に「数学」や「英語」ができずに勉強に苦手意識をもっていた人でも、努力次第で合格できるというのもおすすめポイントです。